留学生フレンドリーな大学
全米規模の総合大学、いわゆるNational Collegeというカテゴリーに属する大学は、一般的に留学生の比率がそれなりに高い傾向にあります。留学生の比率が高い大学ほど、留学生のためのサポート体制は整っています。
例えば長期休暇になると大学の寮はクローズしてしまうので留学生は帰国するかどこかステイ先を探さないとなりません。留学生フレンドリーな大学であれば、休暇中に留学生がステイできる寮が別個に用意されたりします。留学したての頃はソーシャルセキュリティ番号もなくクレジットヒストリーもないため、銀行口座を開いたり携帯電話の契約一つとっても困難が付きまといます。留学生フレンドリーな大学では、International Studentをサポートしてくれる専門の部署があり、International Studentだけのオリエンテーションがあって、Non-Resident(非居住者)でもすぐに口座の開設ができる銀行や、携帯電話事業者と提携し、すぐに生活が立ち上げられるよう便宜をはかってくれます。ノビーの大学は留学生の比率が3%程度と高くありませんでしたが、それでも渡米初日は空港にバスが迎えに来てくれて、ボランティアの学生達が寮まで荷物を運び入れてくれたり、Welcomeパーティを開いてくれたり、至れり尽くせりのサービスが提供されていました。
初めて留学する場合それはとてもありがたい事かもしれませんが、留学生は留学生寮にすみ、固まって過ごすような環境が自分にとって良いのかどうかは、考えた方がよいと思います。確かに様々な国の友達ができることは有意義と言えるかもしれませんが、もしも一日も早く英語がしゃべれるようになりたいのであれば、やはりネイティブのルームメイトやネイティブの集団の中で過ごす環境に入った方がよいと思います。1年目は全員寮に入ることを義務づけている大学が多いですが、学年が上がるにつれOff campusに出ていく生徒が増えます。大学寮のキャパシティは限られているので1年生に優先権が与えられます。留学生は学年に限らず優先権が与えられ、4年間寮で過ごすというケースもめずらしくありませんが、せっかくの留学、ずっと4年間キャンパスで留学生に囲まれて過ごす、というのではもったいないように感じます。
留学生の奨学金
特に州立大学の場合、留学生への奨学金は潤沢ではなくNeedベース、収入に応じて必要度の高い人が優先されます。そうするとどうしても発展途上国の収入の低い世帯が優先されることになります。奨学金には経済的に学費を支払うことが困難である場合に支給される-文字通りのFinancial Aidと、MeritベースのScholarshipがあります。
MeritベースのScholarshipは収入に関係なく各大学が用意するInsutitutional Scholarship/Grantと呼ばれるもので、各大学が各大学の条件下において支給を決定します。SATやGPAの基準を設けている場合も、設けていない場合もあり、エッセイ等の提出や出願書類とは別の申請書を設けている場合もあれば、出願するだけでスカラシップの対象になる場合も多くあります。一般的に私立大学はこのInstitutional Scholarship/Grantが充実していて、特に留学生比率をあげたい大学では、留学生に多くのスカラシップを提供してくれるので、結果として州立大学よりも学費が安くなるケースもあります。しかし奨学金のオファーは、合格通知のレターとともにもらえるものなので、合格してみない限りいくらのオファーがあるかはわかりません。ノビーの場合、当時私立大学の年間コストが45000ドル前後だったと思いますが、どの私立大学からもMeritベースのスカラシップの提示があり、8000ドル~19000ドルくらいのレンジだったと記憶しています。決してノビーの成績がよかったからではなく、それらの大学がノビーのような日本人留学生を獲得したかったからだと思います。ボーディングスクール出身の日本人留学生は少ないので、希少価値があったのかもしれません。
留学生がNeedベースの奨学金を申請するにはCollege BoardのInternational Student Financial Aid Application(ISFAA)等の書類を提出することになります。これは年間の家計収支や資産状況を詳細に英語で記入する必要があり、相当な手間がかかるものです。さらにNeed Awareであれば申請することにより合格可能性が下がりますので、ノビーは結局申請しませんでした。最終的に進学したのは州立大学で、奨学金はもらっていないのですが、幸い学費がリーズナブルなBest Value Collegesの常連校でしたので、学費を払うことができます。Need Blindの奨学金を留学生にも提供する大学はごく一部です。そもそもある程度年収がなければ留学しようと思わないでしょうし、ある程度の収入があると奨学金がもらえる可能性は高くないのが現状です。しかし到底学費が払えないような大学にアプライし、合格してから考えようというのは無謀ですから、その場合はNeedベースの奨学金を例えNeed Awareであっても申請すべきだと思います。
こちらの留学フェローシップのサイト が参考になります。
この本は少し高めなのですが、どの大学が何人くらいの留学生に奨学金を出しているかの詳細情報が手に入ります。
学費予算が厳しく奨学金をたくさんもらえることが重要という場合にはこの本が一番詳しい情報源かと思います。
https://ryu-fellow.org/navi/navi/america/aid.html

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コメント
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のび子さんのお母さん、ご無沙汰しています。
メッセージをありがとうございました。
返信がおくれて申し訳ありません。
実はノビーの卒業式で渡米しておりました。
のび子さんはカナダのBSで楽しく過ごしているとのこと、よかったですね!
そしてもうジュニアになるのですね。
是非頑張ってカナダの大学に挑戦してほしいです。
お蔭様でノビーは無事卒業し、10月から日本企業に入社が決まっています。
大学を卒業した今、日本の高校を辞めてBSに留学したことは、自分の人生において最良の選択だったといっています。
のび子さんにもきっとそう思える日が来ることを祈っております。
カナダの大学の事はあまり存じ上げませんが、何かお役に立てることがあれば、なんでもご相談ください。
野比ママ