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はじめに

「ボーディングスクール」と聞くと、どんなイメージを持ちますか?ハリーポッターにでてくるような、寮制のお坊ちゃん学校。あるいは富裕層の方々が、子供をハーバードやイェールをはじめとする名門大学に入れるために、中高生のうちから送り込むエリート養成校、プレップスクール・・・そんなイメージが強くないですか? アメリカには、約350校ものボーディングスクールがあります。「エリート養成校」はその中の一部にすぎませ...

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ノビーとLDについて

ノビーが学習障碍の診断を受けたのは、今から10年程前の、10歳の時です。今と違って、まだLDとか学習障碍という単語そのものが、世間にほとんど認知されていない時でした。「学習障碍の疑いがあるので、病院で検査を受けようと思う」と担任教師に告げても、「お母さんそれは違いますよ。彼は決して障害児などではありません」という言葉が返って来たくらいです。そのくらい、彼はどこからみても普通の子でした。ただ「読み書き計算...

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苦しかった中学時代~高校入試まで

LDの診断を受けてから高校留学をするまでの6年あまり、専任家庭教師として、野比ママがずっと勉強をみてきました。担任が変わる度に面談をして、ノビーのLDの特性について話をしていましたが、区立中学校にはもっと問題のある生徒がいくらでもいる訳で、単に「勉強ができない」生徒に対し、当時の学校が特別にしてくれる事は何もありませんでした。特に一番大変だったのは中学1年から高校入試までの3年間です。中間テストや期末...

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留学へと導いた1冊の本

野比ママが「ボーディングスクール」なるものの存在を知ったのは、ノビーが中3の時でした。何気なく読んでみた、この1冊の本との出会いが、ノビーの運命を変えることになるとは、読んだ当時は思いませんでした。 私はこの本を読むまで、ボーディングスクールというものの存在すら知りませんでした。同書によれば、ボーディングスクールとは、「生徒の多くが寮で生活し、大半の教師も寮あるいはキャンパス内の住宅に住みこんで...

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高1になったノビー

高校生になったノビーは、もう自分で自分の障碍を理解し、自分なりに工夫して授業を受け、わからない時は教えてくれる親切な友達をみつけて世話になる、ということが自然にできるようになっていました。非言語性学習障碍の子供(や大人)に見られる困難として、よくソーシャルスキルの欠陥というのがあがりますが、ノビーの場合は幸いなことに、ソーシャルスキルについては人並み以上にすぐれたものをもっていました。もともと一人...